本ガイドでは、AddressLook における階層データの作成・管理方法について説明します。
このガイドは以下のような方に向けて作成されています:
- AddressLook を初めて利用する方
- 階層データの作成ルールを確認したい方
目次
階層データの作成準備
これから実施する手順で作成したCSVファイルと、「組織階層情報メンテナンスツール」を利用することで、階層・ユーザーデータを一括登録することができます。
CSVファイルは指定のフォーマットにしたがって作成します。
※「組織階層情報メンテナンスツール」の利用方法の詳細については、 組織階層情報メンテナンスツール をご参照ください。
CSVファイルの作成
CSVファイルは階層データ、ユーザーデータをまとめて記載し、インポートすることができます。
- 階層データの作成方法については後述「階層データの作成」をご確認ください。
- ユーザーデータの作成方法については後述「ユーザーデータの作成」をご確認ください。
※CSVファイルは2行目のデータから順にインポートされます。(1行目は指定の形式を記載します。)
未作成の階層にユーザーデータを作成しようとすると、ユーザーデータは追加されません。よって、CSVファイルには、ユーザーデータよりも先に階層データを記載する必要があります。
CSVファイルフォーマットについて詳しくは「CSVファイルフォーマット」をご参照ください。
例:
Operator,ClassObject,DisplayName,⋯
"add","Hierarchy","経営企画部",⋯//階層データ
"add","Hierarchy","営業部",⋯
⋮
"add","Address","山川 知恵",⋯//ユーザーデータ
"add","Address","鈴木 隆史",⋯
⋮
本ガイドの手順にしたがって作成された「階層型アドレス帳」の部署情報およびアドレス情報のCSVサンプルです。
このサンプルデータは、日本企業で一般的に用いられる組織構成や、役職順・入社年月順に並んだ形式を想定して作成されています。
実際の運用をイメージしやすいように、部署の階層構造や役職の順序が反映された内容となっています。
次にCSVデータの作成手順について説明します。
階層データの作成
CSVファイルに記載する階層データの準備をします。
同レベル階層の場合、階層の表示順は Priority の値(0~999999)の大きい順に並びます。
同レベル階層で上位に表示したい階層ほど、Priority の値を大きく設定してください。
表示名に漢字を使用する場合、Priority が同値の階層の表示順は、文字コードの昇順となるため、意図しない並びになる場合があります。
階層の表示順が表示名(文字コード)の昇順でよい場合は、Priority の値は記載不要です。(Priority を空欄で登録した場合は、自動的に0が登録されます。)
- 組織階層を決定します。
例:
┌──代表取締役社長
│
├── 経営企画部
│ ├── 経営戦略課
│ │ ├── 中期計画グループ
│ │ └── 業績分析グループ
│ └── 広報課
│ ├── 社内広報グループ
│ └── メディア対応グループ
│
├── 営業部
│ ├── 法人営業課
│ │ ├── 首都圏グループ
│ │ └── 関西グループ
│ └── 個人営業課
│ ├── 店舗営業グループ
│ └── オンライン営業グループ
│
└── 技術開発部
├── 製品開発課
│ ├── ハードウェアグループ
│ └── ソフトウェアグループ
└── 品質保証課
├── 品質管理グループ
└── 顧客対応グループ
- 決定した組織階層順になるように Priority の値を決めます。
Priority の値を連番に設定してしまうと、新たな階層を追加する際、他の階層の Priority の値を変更しないと期待する並び順にならない場合があります。
これにより、部署やグループが増える可能性がある場合は、Priority の値は連番ではなく、5や10の倍数などにしておくと、メンテナンスが容易になります。
例:※括弧内が Priority の値です。
┌──代表取締役社長(100)
│
├── 経営企画部(90)
│ ├── 経営戦略課(10)
│ │ ├── 中期計画グループ(10)
│ │ └── 業績分析グループ(0)
│ └── 広報課(0)
│ ├── 社内広報グループ(10)
│ └── メディア対応グループ(0)
│
├── 営業部(80)
│ ├── 法人営業課(10)
│ │ ├── 首都圏グループ(10)
│ │ └── 関西グループ(0)
│ └── 個人営業課(0)
│ ├── 店舗営業グループ(10)
│ └── オンライン営業グループ(0)
│
└── 技術開発部(70)
├── 製品開発課(10)
│ ├── ハードウェアグループ(10)
│ └── ソフトウェアグループ(0)
└── 品質保証課(0)
├── 品質管理グループ(10)
└── 顧客対応グループ(0)
- 組織階層の情報をフォーマットにしたがってCSVファイルに記載します。
上記の例で、「経営企画部」、「経営戦略課」「中期計画グループ」では、以下のように記載します。
※表示名[DisplayName]は必須設定項目です。
書式:
"add","Hierarchy","[DisplayName]","","[Priority]","[ParentHierarchyPath]","","","","","","","","","","","","","","[Description]","","","","[AddressBookCode]","","","","","","","","","","","","","","",""
入力例「経営企画部」:
最上位の階層なので ParentHierarchyPath は空欄
AddressBookCode には更新するアドレス帳の AddressBookCode を設定してください。
今回の例では、AddressBookCode は空欄に設定していますが、空欄のままインポートすると、「デフォルトアドレス帳」が更新対象となります。"add","Hierarchy","経営企画部","","90","","","","","","","","","","","","","","","経営を企画する部","","","","","","","","","","","","","","","","","","",""
入力例「経営戦略課」:
※ ParentHierarchyPath には階層パス「経営企画部」を記載"add","Hierarchy","経営戦略課","","10","経営企画部","","","","","","","","","","","","","","経営の戦略を立てる課","","","","","","","","","","","","","","","","","","",""
入力例「中期計画グループ」:
※ ParentHierarchyPath には階層パス「経営企画部\経営戦略課」を記載"add","Hierarchy","中期計画グループ","","10","経営企画部\経営戦略課","","","","","","","","","","","","","","経営の中期計画戦略を立てるグループ","","","","","","","","","","","","","","","","","","",""
ユーザーデータの作成
CSVファイルに記載するユーザーデータの準備をします。
基本的にユーザーは、いづれかの階層に所属するようにします。
ユーザーの表示順は、同じ階層内で Priority の値(0~999999)の大きい順に並びます。
表示名に漢字を使用する場合、Priority が同値のユーザーの表示順は、文字コードの昇順となるため、意図しない並びになる場合があります。
ユーザーの表示順が表示名(文字コード)の昇順でよい場合は、Priority の値は記載不要です。(Priority を空欄で登録した場合は、自動的に0が登録されます。)
- テナント内のユーザー情報をCSVフォーマットにしたがって、それぞれ1行ずつ記載します。
※表示名[DisplayName]とメールアドレス[Address]は、必須設定項目です。書式:
"add","Address","[DisplayName]","[DisplayNameKana]","[Priority]","[ParentHierarchyPath]","[Address]","[Sn]","[GivenName]","[SnKana]","[GivenNameKana]","[MailNickname]","[Title]","[Department]","[Company]","[PhysicalDeliveryOfficeName]","[L]","[TelephoneNumber]","[AddressType]","","","","","[AddressBookCode]","[UserItem01]","[UserItem02]","[UserItem03]","[UserItem04]","[UserItem05]","[UserItem06]","[UserItem07]","[UserItem08]","[UserItem09]","[UserItem10]","[UserItem11]","[UserItem12]","[UserItem13]","[UserItem14]","[UserItem15]"
例:
AddressBookCode には更新するアドレス帳の AddressBookCode を設定してください。
今回の例では、AddressBookCode は空欄に設定していますが、空欄のままインポートすると、「デフォルトアドレス帳」が更新対象となります。
"add","Address","山川 知恵","ヤマカワ チエ","","","cyamakawa@example.com","山川","知恵","ヤマカワ","チエ","cyamakawa","課長","広報課","サンプル株式会社","東京本社","東京都港区","00-0000-0000","2","","","","","","カスタム1","カスタム2","カスタム3","カスタム4","カスタム5","カスタム6","カスタム7","カスタム8","カスタム9","カスタム10","カスタム11","カスタム12","カスタム13","カスタム14","カスタム15"
"add","Address","鈴木 隆史","スズキ タカシ","","","tsuzuki@example.com","鈴木","隆史","スズキ","タカシ","tsuzuki","主任"社内広報グループ","サンプル株式会社","東京本社","東京都港区","00-0000-0000","2","","","","","","カスタム1","カスタム2","カスタム3","カスタム4","カスタム5","カスタム6","カスタム7","カスタム8","カスタム9","カスタム10","カスタム11","カスタム12","カスタム13","カスタム14","カスタム15" -
表示順番号付けの規則 を決定し、その規則に則った数値を各ユーザーの Priority に記載します。
例:
"add","Address","山川 知恵","ヤマカワ チエ","31900","","cyamakawa@example.com"⋯
"add","Address","鈴木 隆史","スズキ タカシ","11756","","tsuzuki@example.com"⋯ - 階層に所属するユーザーを決定し、各ユーザーの ParentHierarchyPath に、所属する階層を階層パスとして記載します。
例:
「階層データの作成」で作成した階層「広報課」に「山川 知恵」を追加、「社内広報グループ」に「鈴木 隆史」を追加する場合
"add","Address","山川 知恵","ヤマカワ チエ","31900","経営企画部\広報課","cyamakawa@example.com"⋯
"add","Address","鈴木 隆史","スズキ タカシ","11756","経営企画部\広報課\社内広報グループ","tsuzuki@example.com"⋯
表示順番号付けの規則
以下の例では、ユーザーの表示順が「役職順+入社年月順」になるように、Priority の値を決めています。
①. 役職ランク(優先度)を決定
まず、役職ごとに「ランク(数値)」を割り当てます。数値が大きいほど上位になるようにします。
例:
| 役職 | ランク |
| 代表取締役社長 | 60 |
| 取締役副社長 | 50 |
| 部長 | 40 |
| 課長 | 30 |
| 係長 | 20 |
| 主任 | 10 |
| 一般社員 | 0 |
※必要に応じて役職、ランク(数値)を調整してください。
②. 入社日を3桁でスコア化
同じ役職ランクの場合、入社年月が早い人を上位にしたいので、入社年月を「古いほど大きなスコア」になるように、入社年月を基準にスコア化します。
例:
基準年を2000年とし、以下のように入社スコアを定義します。
入社スコア = 2000 − (入社年 − 2000) × 12 − 入社月
→ これで「古い入社年月ほど大きな値」になります。
③. 最終スコア(Priority)を計算
例:
Priority = 役職ランク × 1000 + 入社スコア
このように Priority の値を決めることにより、以下の挙動となります。
- 役職が高い人が優先して上位に表示される
- 同じ役職なら入社年月が早い人が上位に表示される
例:
| 氏名 | 役職 | 入社日 | ランク | 入社スコア | Priority |
| 高橋 | 部長 | 1990/04 | 40 | 2000 - (1990-2000) ×12 + 4 = 2116 | 40 × 1000 + 2116 = 42116 |
| 山田 | 部長 | 2010/04 | 40 | 2000 - (2010-2000) ×12 + 4 = 1876 | 40 × 1000 + 1876 = 41876 |
| 鈴木 | 課長 | 2008/04 | 30 | 2000 - (2008-2000) ×12 + 4 = 1900 | 30 × 1000 + 1900 = 31900 |
→ 表のように Priority を登録すれば、高橋 → 山田 → 鈴木 の順に表示されます。